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自営業者・フリーランスの後遺障害逸失利益について

自営業者・フリーランスの後遺障害逸失利益|
将来の売上減少を正当に補償させる方法

交通事故の怪我が完治せず後遺症が残ってしまった場合、将来にわたって仕事に支障が出ることへの補償として「後遺障害逸失利益」を請求できます。

しかし、自営業者やフリーランス、個人事業主の方の場合、保険会社から「事故後も売上が落ちていない」「確定申告の所得が低いから、将来の損失も少ない」などと主張され、不当に低い金額を提示されるケースが非常に多いのが現状です。

 


1.逸失利益の計算方法(自営業者の場合)

 逸失利益の計算には、以下の数式を用います。

基礎収入 × 労働能力喪失率 ×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

 

 ① 基礎収入

原則として、事故前年の確定申告書における「所得額」をベースにします。ただし、自営業者の場合は以下の要素をプラスして請求できる可能性があります。

   固定費の加算: 休業中や労働能力低下後も支払わざるを得ない経費(店舗の地代家
   
賃、減価償却費、人件費など)は、実質的な損失として基礎収入に加算できる場合が
   あります。

   専従者給与: 家族へ支払っている給与が、実質的に事業主(被害者)の労働によって
   得られていた世帯収入であると認められれば、基礎収入に含めて計算します。

 

 

 ② 労働能力喪失率

後遺障害等級(1級〜14級)に応じて、仕事にどれだけ支障が出るかを割合(%)で表したものです。

 •  14級(むちうち等):5%

 •  12級(骨折後の痛み等):14%

 •  10級(著しい機能障害等):27%

 

 ③ ライプニッツ係数(労働能力喪失期間)

将来受け取るはずの現金を前払いで受け取るため、中間利息を控除するための指数です。原則として「症状固定」の日から「67歳」までの期間で計算します。

 

 2.自営業者が直面する「逸失利益」の激しい争点


 保険会社は、自営業者の逸失利益に対して以下のような反論を徹底して行ってきます。

「確定申告の所得が少ない(または赤字)」と言われた

 節税対策などで所得を低く申告している場合、保険会社はその数字をそのまま基礎収入に
 しようとします。
 
しかし、現実に生活を維持できているのであれば、賃金統計(賃金センサス)の平均賃金
 を基準にすべきだと反論します。実態を反映した帳簿や預金口座の動きを証拠として提出
 することが鍵となります。

 
「事故の後も売上が落ちていない」と言われた
 
 「身体に後遺症があっても、売上が下がっていないなら損害はない」という主張です。
 しかし、実際には「痛みを堪えて無理をして働いている」「従業員を増やしてカバーしてい
 る(余分な経費が出ている)」「取引先が同情して発注を維持してくれているだけ」というケ
 ースがほとんどです。
 このような「本人の特別な努力や周囲の配慮」による売上維持は、逸失利益を否定する理
 由にはならないと裁判実務では認められています。
 

 3. 具体的な計算例
 

 実際の賠償額がどの程度になるか、シミュレーションしてみましょう。

 ケース:45歳・個人事業主(一人親方・建設業)

基礎収入(所得+固定費): 5,000,000円

後遺障害等級       : 12級(骨折後の関節可動域制限など)

労働能力喪失率                : 14%

喪失期間                           : 22年(45歳から67歳まで)

ライプニッツ係数             : 15.9369(22年)

5,000,000円 × 0.14× 15.9369 = 11,155,830円

後遺障害が残ったことによる将来の損失として、約1,115万円の逸失利益が認められる計算になります。これがもし保険会社の低い提示(自賠責基準や短い制限期間)のままだと、数百万円単位で削られてしまうことになります。

 

 

 
4. 八咫法律事務所が自営業者の適切な賠償を受けるために行うこと
 
 自営業者の逸失利益は、確定申告書をそのまま提出するだけでは、低額な賠償になる可能
 性があります。
 八咫法律事務所では、「事業実態」を把握した上で、適切な賠償請求が受けられるよう交渉を行います。

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